[ ゲームレビュー ] 2007/08/19(日)
『「萌え」と「燃え」ってややこしいよね。ちなみにこれは萌えゲー』 【メインスタッフ】
シナリオ:
天宮リツ 原画:
こぶいち , むりりん 【観点別評価(S〜E)】
シナリオ:
C ビジュアル:
A キャラクター:
B 演出:
C ムービー:
B サウンド:
B システム:
B 点数:
67点 プレイ時間:
約22時間 *ネタバレは可能な限り抑えていますので未プレイの人も安心して続きをお読みください。
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萌えと燃えの両立とは可能か否か。 その答えは、可能といえよう。何故か。それは、「萌え」を効率よく稼ぐのはキャラクターであり、「燃え」をやはり効率よく稼ぐのはシナリオだからである。
そう、いいキャラクターで、いいシナリオを書けば、「燃え」と「萌え」、二つのモエの両立は可能となる。
だが少し考えてほしい。過去の優秀な燃えゲーと呼ばれるエロゲーのヒロイン(「萌え」に繋ぐためここでは男キャラは語らない)は、代表的なところで
セイバー然り
アルアジフ然り、やはり高い水準を保ち、人気のあるものが多いではないか。
それは当然だ。優秀な燃えゲーはシナリオが優秀ゆえに「優秀な燃えゲー」なのであり、シナリオをよくする要因の一つに、少なからずキャラクターの良し悪しが付いてくるのだから。
つまり、優秀な燃えゲーは燃えに萌える。
もうモエモエだ。 そこでこの
『EXE』はどうだったか。前作
『ぶらばん!』(未プレイ)では設定を一目見て分かるキャラ特化型の萌えゲーであったが、この『EXE』はOHPトップを一目見て燃えゲーを思わせる作りであった。原画家
であるこぶいち&むりりんコンビの画風は明らかに萌えゲーに特化したモノであるというのに。
では果たしてこのゲームを終えた俺は、燃える――否、「モエる」ことができたであろうか。
――――正直いうと、微妙だった。この時ほど「微妙」という言葉の使い勝手の良さに気づかされたことはない。
バトルシーンは確かに数多く揃えられていたが、どれもかしこも一直線。ありがちな展開、よくある能力、そして使い古された戦闘エフェクト。
数々の燃えゲーを踏破してきた者にとっては、その燃え切れない展開にイライラする。例えば
悠ルートのラストバトル。テーマ消化を図ったあの戦闘形式だったのかもしれないが、いくらなんでもあれは萎えた。
燃えが駄目なら萌えに目を向けてみると、ライターが「燃え」を表現するがための滑った設定説明の会話が邪魔して、萌えるシーンがなかなかこない。
なんという原画家殺し。まさに燃えゲーは諸刃の剣。
以上の理由から
「絵は最高級なのに内容がちょっと・・・」というありがちな評価を下すことになる――そう思っていた。夏希ルートを終えるまでは。
ということで。
夏希かわいいよ夏希(*´Д`)ハァハァ(以下、普段のテンションに戻る) いやあ、夏希は良かった。キャラクターとしても立っていたし、展開もまさにキャラクターを立たせるべく組まれた燃え展開。何故悠&美緒ルートでも
「萌え」を立たせるための「燃え」を書かなかったのか。
良作燃えゲーは「シナリオがいいからキャラがいい」の構図だと思うのですが、夏希ルートに関しては
「キャラがいいからシナリオがいい」というものだったように思う。
萌えをベースに作られた燃え。やはりこのライターは萌えを書くほうが向いているのだと思ったね。
そんなシナリオにグラフィックまで、私的にロリキャラ描かせたらNo1だと思っているこぶいち&むりりんコンビ
(どっちが誰を描いているか分からねぇ!)が担当しているのだから、これに萌えない手はない。実に夏希萌えを堪能できた。
二兎を追って一兎も得ることができなかった悠&美緒ルートとは異なり、夏希ルートは大きな一兎を得ることが出来たと思う。
……まあそんなこんなで。EXEはまさしく夏希ゲーと呼べるものでしたとさ。
グラフィック、声優に関しては間違いなく業界トップクラスなのだから、あとは残りのシナリオが夏希ルートの水準に達していたら間違いなく名作だっただろうなーと思ったり。
まあその為には主人公の変更も余儀なくされるかもだが。少し頭足らずでイライラする主人公だったし。
そろそろ言いたかったことを言わせてもらいましょうか。
EXEは燃えゲーではなく、萌えゲーです。燃えなんて夏希に萌える為のスパイスに過ぎません。偉い人にはそれが分からんのです。
【関連リンク】
EXE 公式ホームページ